
レーシック、ICL、SMILEといった屈折矯正手術に関する各国の普及状況
本記事は米国の眼科専門誌 EyeWorld(Summer 2025) に掲載された記事の翻訳です。各国のレーシック、ICL、SMILEを中心とした屈折矯正手術の最新動向を眼科専門医たちの視点で紹介します。
2025/08/19 更新
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日本ではこの10年間でレーシックの症例数が減少傾向にあり、感染症事例の報告、美容外科系クリニックによる価格競争、ネガティブキャンペーンの影響といった背景があります。多くの日本の眼科医は、レーシックに対して“美容外科医による商業利用”という悪いイメージを持っており、その一方で、ICLの人気は急速に高まっています。
長年レーシックを行ってきた医師たちは新しい技術への移行をためらう傾向がありますが、若い医師たちはSMILE®やCLEARといった新しい技術を積極的に取り入れています。一人でも多くの医師が、快適で自然な手術を行うため、教育は不可欠です。
レーシックは長年にわたって行われてきた素晴らしい手術です。患者からの要望もあります。ただし、SMILE®を行うには専用レーザーへの投資が必要です。もし患者がSMILE®を望んでいなければ、すでにレーシックの熟練外科医である医師がSMILE®に切り替える理由はありません。医師は患者にとって最善を尽くしますから、レーシックの方が得意であればレーシックを選びます。
SMILE®手術を導入してまもない時期は、SMILE®を行う患者をしっかり選ぶことが重要です。望ましいのは、レーシックでは十分な結果が得られない患者を選ぶことです。
ICLは2005年にアメリカで初めて承認されたが、当時は、あまり良いものとは言えませんでした。多くの症例数がある中で、白内障の発生割合が1%もあり、これは高い数字であったためです。その後、2022年にアメリカで承認された改良版のEVO ICL®は、一切の角膜組織の除去がなくなったことで、レーシックやSMILE®の適応外となった患者にとって、有力な選択肢の一つとなりました。ただしICLは、レーシックやSMILE®よりも費用が高額なのです。