【ICL難民】ICL手術に潜む失敗のリスクとは？【安全性や失明・後遺症の可能性は？】

ICLとはImplantable Contact Lensの略で、直訳すると移植可能なコンタクトレンズです。眼内に小さな穴の空いたコンタクトレンズを入れて近視や乱視を矯正します。眼内のレンズを取り外すことで元の状態にも戻せるため「ICL難民」は生まれにくいといえますが、どういったことが失敗談・後悔として挙げられるのでしょうか。

結論から言うと「ICL難民」が生まれる原因は「ICL治療について自分自身の理解が足りなかった」「ICLに関する知識と経験が不十分なクリニックで治療した」などが挙げられます。本記事ではICL難民を回避するためにも、ICLに関する疑問点やメリットデメリット・レーシックとの違いをはじめ、クリニックを選ぶコツについて解説しています。ぜひ最後までご覧ください。

レーシックと比べて治療数が少ないとはいえ、ICL手術そのものの危険性は高くありません。またICL手術はレーシックと違って角膜を削らずにできるため、再手術によって眼内レンズを取れば元に戻せるという利点があります。切開量も少なく、基本的にはレーシックの修正のようなメンテナンスは不要なため快適に過ごせます。

レーシック難民・ICL難民は、術後のトラブルがあっても医療機関からの適切なフォローがもらえず正しい治療をされなかった人を指すことがほとんどです。その後、アフターケアや修正が可能な新しいクリニックを探すことになるため「難民」と例えられました。

しかし、ICL難民になる可能性はほぼないといえます。 なぜならICL手術は眼内コンタクトレンズを除去することで、手術前の状態に戻せるからです。あるとすれば、「手術前の説明が不十分だった」「医師との意思疎通が足りなかった」ことが原因で、結果に満足できず後悔してしまうケースが挙げられます。

現在、手術前の適性検査だけでなく術後の定期診察といったアフターフォローを行っているクリニックがほとんどですが、なかには別途費用が発生する場合もあります。どちらにしても、手術を受ける前に自分自身でもICLやレーシックに関する知識を深めておくことが大切といえます。以下で詳しく理解していきましょう。

ハロー・グレアとは、光視症といった名でも呼ばれる現象です。白内障など眼内レンズを用いた屈折矯正手術後になりやすいといわれています。具体的には、ハローは暗いところで光がにじむ・光の周りに輪っか状にモヤがかかる症状で、グレアは昼夜を問わず光がギラギラ眩しく見える症状です。

通常、ICLによるハロー・グレアは一時的な症状であるケースが多く、ほとんどの方が数ヶ月以内で徐々に治まっていきます。その間、夜間専用のメガネをかけることで対策が可能です。

ICL手術の後に起こり得るリスクとしては、眼内に入れたレンズの度が強すぎたり弱すぎたりして、レンズの度数が合わないことが挙げられます。過矯正・低矯正だったケースでは、再手術で適切なレンズを入れ直す場合もあります。術後の定期診察を設けているクリニックがほとんどなので、不具合を感じる方は相談するといいでしょう。

そのため、「受けたいクリニックが術後の診察を行っているか？」また「費用は別途必要になるのか？」などを事前に確認しておくといいですね。

眼の外科手術における感染症の発生はごくまれに起こります。起こりうる感染症としては結膜炎・虹彩炎・急性角膜浮腫などが挙げられます。いずれにしても、殺菌・消毒がきちんと行われているクリニックでの手術と、きちんとした術後の過ごし方が大事です。

ICLの術後の過ごし方やリスクについてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もチェックしてみてください！

ICL手術で失明をするといった声がネット上で聞かれますが、ICL手術で扱う目の部位は、失明に関わる部位とは関連がありません。失明する可能性が0%と言い切れないのは、そもそもICL手術にかかわらず眼の治療自体が非常にデリケートだからです。ICLの治療自体に問題はなくとも、術中・術後のケア次第では感染症を引き起こす可能性があります。

ですが、この感染が起こる可能性はごくわずかです。また、もし感染が起こったとしても、その後に適切な処置を行うことで視力が回復するため失明に至ることはほぼありません。その点、ほとんどのクリニックが一定期間の術後診察を設けています。自身でもケアを徹底しながら過ごしていれば、あまり大きな心配はいらないといえます。

「ICL手術が怖い！」と感じる方は、以下の記事で術中・術後の不安点を解消しているので合わせてチェックしてみてください！

ICL手術のメリット・デメリットを理解しやすいように一覧表でまとめてみます。メリットが多いですが、デメリットについてもきちんと理解した上で手術を受けるかどうかを判断するのが重要です。

レーシックのメリット・デメリットについてもよく理解をしてICL手術との比較をしてみてください。人によってはレーシックの方が向いている場合もあります。最終的には医師との相談で判断をしましょう。

術前の内容説明が十分にされていないと結果に満足できない可能性がある他、術後のトラブルで困る場合があります。信頼できる医師・実績・アフターケアの揃ったいいクリニック選びが重要です。

レーシック手術ができるのは専門の認定を受けている眼科医です。ICL手術の執刀になれば、さらに厳しい認定が必要になります。日本眼科学会が行なう講習とSTAARSurgical社の講習をパスする必要があります。

認定医の中にはインストラクター・エキスパートインストラクターなどのランクの高い認定医がいます。

クリニック選びの際に、ICL・レーシック手術の症例数や実績は重要視してください。実績のある医師やクリニックなら、万が一のトラブル時にも適切な対応が期待できます。経験豊富なスタッフの存在も安心材料になります。

実績・症例数については、ホームページなどで詳細を確認しておきましょう。

カウンセリングを含む手術前の説明・検査が充実しているのはいいクリニックの最低限の条件ともいえます。デリケートな部位の手術を前に不安や心配を抱える方は多いので、医学的に正確な説明や検査項目は必須です。

また、後遺症やリスクについてもはっきりと話してくれるクリニックの方が適しています。

レーシック・ICL手術では、術後にもいろいろなケアが必要です。見え方だけでなく感染症の有無や後遺症の可能性などを術後の経過観察で細かく診てくれるクリニックを選んでください。術後のケアが手厚いクリニックほど、難民といわれる人が出ません。

術後の結果によっては再手術となりますので、保障内容などの確認も大切です。

レーシック・ICL手術の費用は決して安くありません。無理のない予算を組み、医療ローンや割引などの有無もチェックしてみてください。だれかに急かされたり強く勧められたりするのではなく、じっくり内容と金額を考慮して自分で納得して手術を受けるのが大事です。

レーシック・ICL手術の費用はクリニックによってまちまちなので、比較検討が欠かせません。

ICL・レーシックに関するさまざま疑問をひとつひとつ解消していくと、より安心して手術の検討がしやすくなります。ここではよくある質問についてまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

手術直後はICLもレーシックも一時的に視力がぼんやりして見えにくくなります。外科手術では想定内なので過度な不安感を持つ必要はなく、ほとんどの方は数日で視力が回復し、見え方も安定してきます。

手術の翌日にすぐに回復する方もいますが、全体的には1週間・1ヶ月の期間が要ります。

ICL.・レーシック手術の前に必要な検査は多々あります。具体的には、眼圧測定・角膜形状解析・角膜内皮検査・角膜厚測定・眼底検査などです。検査の内容や数はクリニックによって差異があります。

また、検査のすべてを2~3時間にまとめてするところも多いので、遠方から通う方にとっても便利になってきています。

老眼の原因は加齢による目の周辺の筋力の衰えと水晶体の硬化です。ICL・レーシック手術はそれらの部位に変化を与えるものではありません。老眼が始まる時期については個人差がありますが、45歳くらいからの方が多いです。

ICL手術は、近視や乱視の治療であり、基本的に老眼治療はできません。しかし、クリニックによっては老眼の目を見えやすく工夫することは可能です。近年では老眼用ICLや多焦点レンズでの老眼用の治療を行なうクリニックもあり、需要に応えています。

標準的な近視用の治療よりも費用が高くなったりクリニックが限定されたりしますが、気になる方はチェックしてみてください。

ICL手術をした後に視力が低下するケースはありますが、その理由はICLのレンズの劣化や手術の影響ではなく、近視のさらなる進行・加齢による老眼・白内障の発症などが原因です。メガネやコンタクトレンズをしていても近視が進むのと同じように考えるのが分かりやすいです。

視力低下があった場合は、主治医と相談して再手術・別の治療の検討をしてください。

残念ながらICL手術は高額医療費制度の対象にはなりません。また自由診療となるため、保険適用外です。費用をできる限り抑えたい方は医療費控除や民間の生命保険の給付金条件を確認してみましょう。

18歳以下の未成年者は、ICL手術を受けられません。上限はありませんが、高齢になると老眼や白内障などの他の症状が出ている場合もあります。まずは検査を受けて適用かどうか確かめましょう。

一般的には術後翌日の検査時には1.0~1.5程度に回復する場合が多いです。特にレーシックは術後の視力の回復が早い傾向があります。すぐに目に見える世界がはっきりするのは嬉しいですよね。ただし、個人差がありますのでご注意ください。