【年齢制限】ICLは何歳から何歳まで？ICLの適応年齢を解説！【ICLで老眼も治療できる？】

最近話題のICL手術は、レーシック手術と同様に適用検査があり、年齢・目の状態によっては受けられない場合があります。そのため、加齢による老眼や白内障の症状が出やすい40代以上の方は、不安に感じている方も多いですよね。

視力が安定しない18歳未満の方はICL手術が禁止されていますが、最近では遠近両用レンズがあるので、50歳以上の方でも受けられます。遠近両用ICL手術が可能なクリニックは意外と多く、値段も70~80万円程度と高価なため、手術に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ICL手術の年齢制限について解説した上で、遠近両用ICL手術を行えるクリニックを紹介します。ICL手術を受けられるかどうか不安な、中年・高齢者の方はぜひチェックしてみてください。

18歳以上であればICL手術は年齢に関係なく受けられますが、20代後半~30代がベストです。なぜなら、18歳~20代前半は近視の進行が生じる可能性があり、40~50代は老眼・白内障等の症状が発生するリスクが高いからです。

角膜をほとんど削らないICL手術では、加齢により老眼が生じても再手術を行える場合が多いので、40代以上の方でも安心して受けられます。ただし、妊娠・授乳中は視力矯正手術を受けられないので気をつけてください。

ICL手術は老眼の根本的な治療法にならないため、近視レンズしか取り扱っていないクリニックでは、老眼に対する視力矯正を行えません。しかし、遠近両用レンズも扱えるクリニックであれば、50代以上の方でもICL手術による一時的な視力矯正が可能です。

老眼の進行・白内障の発生により快適に見える期間が短くなるため、30代以下に比べて治療効果は落ちます。しかし、経済的な余裕が出てくるので、40~50代でもICL手術を受ける人がいます。

老眼が進むほど適応が悪くなるだけでなく、定年を迎えると収入が減少するため、60歳以上の場合は十分な費用対効果が得られない場合が多いです。40~50代の方は経済状況や目の状態を考慮した上で、適応検査・医師の診断を受けましょう。

通常のICL手術では近視にしか対応していないため、老眼によって生じる遠視は治療対象外になります。ただし、「老眼用ICL(遠近両眼眼内コンタクトレンズ・IPCL)」や「多焦点眼内レンズ」・「老眼レーシック」といった老眼治療に対応した眼科クリニックであれば、老眼の方でも手術を受けられる場合があります。

以下の記事では老眼の方に向けたICL・レーシック治療や老眼治療について詳しく解説しています。ぜひ合わせて参考にしてみてください！

ICLにはライセンス(認定医資格)制度があり、認定医でないとICL手術を行えません。ライセンスのレベルには、上からICLエキスパートインストラクター・ICLインストラクター(指導医)・ICL認定医の3段階に分けられます。

認定医のレベルが高いほど、最適な治療を受けられる可能性が高まりますが、一番上のICLエキスパートインストラクターは日本で十数名しか存在しません。医療の質を重視する方は、ICLエキスパートインストラクターが在籍するクリニックを選びましょう。

近視・乱視・老眼等の眼の状態は、人によって大きく異なるため、症例数が少ないと最適な治療を行えない可能性が高いです。そのため、ICL手術の症例数・実績も考慮して、クリニックを選ぶ必要があります。

ICL手術の症例数・実績に関しては、眼科クリニックの公式HP等を閲覧すると確認できます。実績が豊富なクリニックでも、技術力の高いICL認定医が存在しない場合もあるため、エキスパートインストラクターの有無もチェックしましょう。

ICL・レーシック手術では、感染症やハロー・グレア現象等の後遺症が存在するので、カウンセリングや検査の質も重要な選び方のポイントです。医療サービスが充実していないと、後遺症により視力が低下した時に、ICL・レーシック難民になってしまう可能性があります。

老眼や白内障等が発生しやすい40代以上の方は、手術後のリスクが高まるので、医師の診断や検査をしっかり受ける必要があります。手術後に後悔したくない方は、手術前の説明・検査が充実したクリニックを選びましょう。

ICL手術は再手術が可能なものの、後遺症が発生すると追加費用が発生する場合があるので、術後のアフターケアも考慮する必要があります。一般的なクリニックでは、3年間の保証期間が付いている場合が多く、期間内であれば追加費用なしで再手術が可能です。

クリニックによって手術後のサービスが異なり、10年間の保証を受けられるところもあれば、定期検診しかアフターケアが行われない施設もあります。再手術の追加費用の発生が不安な方は、アフターケアが充実した眼科クリニックを選びましょう。

ICL手術は自由診療のため健康保険が使えません。そのため、費用が50~100万円程度と非常に高額です。レーシックであれば20~40万円程度の手術費で済むため、他の治療方法と比較検討しながら慎重に判断する必要があります。

クリニックによって価格設定が異なるので、複数の公式サイトをチェックして、費用に納得してから手術を受けましょう。ICL手術が高額すぎるから費用を抑えたいという方は、レーシックが適しています。

ICL・レーシック共に、遠近両用に対応した治療方法は、近視のみの視力矯正手術よりも費用が割高になります。乱視の度合いによっては特殊なレンズが必要になり、追加料金が発生する場合もあるので、各治療コースの価格設定をしっかり理解しておきましょう。

老眼はピント調整機能の衰えにより誰でもなる可能性があるものです。ICLやレーシックは眼自体が変形する訳ではないので、視力矯正手術を受けても老眼は早まりません。ただし、強い近視を持つ人は矯正を行うことで手元が見えづらくなるため、初期の老眼でも違和感を覚える場合があります。

ですが、ICL手術は再手術を行えるので、違和感が気になる方はレンズを取り替えることができます。一方で、レーシック手術では再手術を行えないので、老眼になった時は他の治療法を行わなければなりません。老眼の進行による視力低下が不安な方は、ICL手術を受けるようにしましょう。

ICL手術直後は視界がぼやけたり、ゴロゴロした違和感が生じる場合が多いです。ですが数日すると視力が回復し、安定して見えるようになります。また一般的にレーシック手術の方が視力回復が早く、翌日には視力が回復する場合がほとんどです。しかし、モノビジョンレーシックは左右の眼で見え方が違うので、視力が安定するまでに時間がかかります。

また基本的にICL手術は長期的に視力が安定しますが、老眼や白内障が発生すると、近くにあるものが見づらくなります。また、完全矯正を行った場合も、近くの物体が見えづらくなるので、本やスマホを見る機会が多い方は矯正を弱めておきましょう。

ICL手術直後は目の抵抗力が落ちるため、デスクワーク等の作業や、洗顔・入浴・化粧等で目元に負担をかけないようにする必要があります。手術翌日まではデスクワーク等が禁止されているので、仕事を行っている方は休暇を取りましょう。

手術から1週間経過すると、洗顔・入浴・化粧等の制限が解消されるため、日常生活を快適に送れるようになります。しかし、手術から1ヶ月後までは、眼内のレンズが固定されていません。そのため、球技・水泳・ダイビング・格闘技等の目に衝撃がかかるスポーツは避けてください。

ほとんどの場合、近視の進行による視力低下は追加費用がかかりませんが、老眼の進行に関しては追加費用が必要な場合がほとんどです。クリニックによっては保障制度を設けているところもありますが、事前に確認しておくと良いでしょう。

また、再手術を行う時は新しいレンズが必要になる上に、取り外しの手間もかかるので、通常の手術よりも費用がかかります。老眼の進行による再手術が不安な方は、初めから多焦点眼内レンズを挿入しておくことも相談・検討してみてください。

白内障で水晶体が濁っている場合は、眼内にコンタクトレンズを入れても視力が回復しないので、ICL手術は行えません。ただし、濁った水晶体を多焦点眼内レンズに交換すると、白内障と同時に老眼治療も可能になります。

単焦点レンズに替える場合と異なり、保険適用外手術になるので、手術費用が50~70万円程度と非常に高額になります。白内障治療をしっかり行いたい方は、手術を行う前に医療費を用意しておきましょう。

ICL・レーシック手術では、角膜形状不良・緑内障・白内障等の眼の病気があると治療できないため、適応検査を受ける必要があります。適応検査の内容は以下の表のとおりになり、2~3時間かけて多数の項目を検査されます。

ICL・レーシック手術では、傷付けると失明の危険がある網膜や視神経を取り扱いません。そのため、基本的には失明する危険性はありません。

ただし、手術後に一過性の眼圧上昇が上昇するため、緑内障を発症している方は手術を行えない場合が多いです。細菌に感染して眼内炎が生じると、視力障害等の症状が表れるので、手術直後は眼内に液体や砂を入れないようにしましょう。